受水槽 更新工事

受水槽・高架水槽の耐用年数について

現在、国内において貯水槽として最も一般的に用いられているFRP(繊維強化プラスチック)製の受水槽・高架水槽については、メーカー耐用年数が15年と設定されておりますが、現場ごとに設置されている環境や維持管理の状況によって経年劣化の進行に差が生じるため、一般的な使用期間としては以下の年数が目安となっております。

FRP(繊維強化プラスチック)製 受水槽・高架水槽 15~25年
RC(鉄筋コンクリート)製 受水槽・高架水槽     30~50年

特にFRP製の受水槽については直射日光からの紫外線による樹脂の劣化と水道水中の塩素消毒剤の揮発による槽内の金具の腐食が設備寿命の大きなポイントであり、設置状況によってタンクの劣化具合に大きな差が生まれています。

RC製の貯水槽の場合は建物のコンクリート基礎の躯体構造で生じる地下ピット空間を利用して設置されている物件が大半であり、鉄筋コンクリートの経年劣化によって天井面や壁面などに亀裂や剥離が生じます

いずれも定期的な点検及びメンテナンスにより延命可能な要素であり、弊社では貯水槽清掃と合わせて水質検査、給水ポンプ点検など給水設備として総合的な点検を行い、受水槽・高置水槽の劣化状況に応じた部分的な修繕提案や受水槽・高架水槽本体の更新・交換工事のみならず、高置水槽の廃止工事や直結給水方式への切替も含めて適切なリニューアル提案を行っております。

<法定点検>
受水槽の有効容量が10立方メートルを超える貯水槽は、水道法により1年に1回以上の定期的な清掃と登録検査機関による検査の受検が義務付けられています。違反すると、最高100万円の罰金を課せられる場合があります。(水道法54条)
10立法メートル以下のものは水道法の摘要はありませんが、各自治体の条例や取り決めで定められている場合がありますので確認してください。

受水槽・高架水槽の劣化による衛生面のリスク

メーカー耐用年数を超えて経年劣化が進行した貯水槽は、様々なリスク要素を抱えています。

例えばFRP製の受水槽・高置水槽の場合、直射日光や風雨による樹脂の劣化でFRP素材の肉厚が薄くなり、天板や側壁などのFRPパネルが太陽光を透過してしまい水槽内で光合成した藻類が発生する、水道水の塩素が水槽内で揮発して槽内の金具部品が腐食劣化し、錆汁が垂れて飲料水に混入する、更にはトン単位の水量を保有するタンク内部の静水圧に耐え切れなくなった梁部品が腐食により破断してFRP貯水槽本体が破裂するなどのリスクがあります。

また、RC製の貯水槽の場合は建物の地下に設置されているため、水槽内部で発生している不具合が発見されづらいという構造的な欠陥があり、経年劣化により水槽内のコンクリートが表面剥離して水槽内に落下する、壁面の亀裂により汚水が浸み出して水道水に混入するなどのリスクがあります。

いずれの場合も貯水槽清掃などを通して定期的な点検・メンテナンスを行うことが欠かせません。

受水槽・高架水槽の図

T.K.K.エンジニアリングの強み

  • 現状の給水量に合わせて受水槽をサイズダウンするなどお客様の使用状況に沿った最適かつリーズナブルな設計提案が可能。
  • 貯水槽更新だけではなく高架水槽(高置水槽)の廃止、直結給水方式への切替など、将来的な設備運用を踏まえた幅広い視点でのリニューアル提案が可能。
  • 配管・バルブ類・ポンプなど貯水槽周囲の附帯設備もまとめてリニューアル提案可能。
  • 貯水槽清掃も自社施工のため、施工後の定期メンテナンスなどの管理も安心

貯水槽修繕・交換(更新)工事の流れ

STEP1受水槽・高架水槽の劣化状況確認

タンク外面パネルの劣化状況、槽内梁金具の腐食状況、漏水の有無、附帯配管の状態など、受水槽・高置水槽それぞれの劣化状態を現場で確認します。

STEP2リニューアル提案、お見積

現状のタンクの劣化状況を基に部分的な補修によって既設水槽の延命を行うのか、もしくは貯水槽本体の更新や直結給水方式への切替も含めてリニューアル工事を行うのか、お客様のご予算等に応じて最適なご提案を致します。

STEP3貯水槽修繕・更新工事

受水槽・高置水槽内面のFRPライニング補修、水槽外面の遮光塗装、水槽内の梁材の交換、もしくはタンク本体の更新工事など、事前のご提案に沿った内容で施工致します。

STEP4定期メンテナンス(法定点検)・貯水槽清掃

法令により年1回の実施が義務付けている貯水槽清掃や法定点検、水質検査なども含めて定期的なメンテナンスも弊社にお任せください。

貯水槽の修繕・更新工事の施工事例

受水槽・高架水槽の交換・更新工事

受水槽の適正な水量(有効容量)は1日の使用水量の1/3~1/2程度が目安となります。

実際の使用水量に対して受水槽の容量が大きすぎる場合、タンク内での水の滞留時間が長くなり、水道水中の残留塩素が揮発して水質基準を満たさない濃度になるなどの問題が発生します。

弊社ではお客様の使用状況に応じて受水槽の更新に伴い最適な容量設計でご提案致します。

受水槽・高架(高置)水槽の遮光塗装工事

FRP貯水槽は、経年劣化によりFRPパネルの表面の樹脂が劣化して内部のガラス繊維が露出し、多少の風が吹くだけで棘状のガラス繊維が空中に舞い散る状態になる、薄くなったFRPパネルから日光が透過して水槽内で藻類が繁茂するなどの問題が発生します。

このような場合は、タンク外面に遮光塗装を施すことで受水槽の美観を保つとともに、FRP素材を延命することが可能です。

受水槽・高架(高置)水槽のFRPライニング補修工事

FRP貯水槽は経年劣化によりFRPパネルの継ぎ目からポタポタと漏水が発生するケースが多くあります。

このような場合は、水槽内面にFRPを積層するライニング工事を施してパネルの継ぎ目を補強することで、漏水箇所を補修すると同時にタンク寿命を大幅に延命することが可能です。

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